ポルトガル第二の都市ポルトは街全体が世界遺産に登録され中世以降の建築物が残る魅力的な街です。
今回はポルトで印象に残った名建築について紹介していきます!
ポルト名建築①ポルト大学建築学部
ポルト大学建築学部(Faculdade de Arquitectura da Universidade do Porto)ポルト出身の世界的建築家アルヴァロ・シザが設計し活動の拠点とされています。
シザの建築は「白亜の塊」が浮いているような建築と称され、一見ただの白い箱のように思えても不思議な魅力や独自性を感じます。
窓の位置に規則性はなく、採光が少なく閉鎖的な室内なのかなと思いました。
また長めの庇が南面にのみついているのも印象的です。
ポルトの街や自然環境に溶け込むボリューム感から心地よさを感じました!
大学の周辺には門などがないため自由に出入りすることが出来ます。
ポルト名建築②カーザ・ダ・ムジカ
カーザ・ダ・ムジカ(Casa da Música)はオランダの建築家レム・コールハースと彼の事務所OMAが設計した音楽ホールです。
オフィスや公園の立ち並ぶ平凡な地域に、まるで岩のような巨大なフォルムが目を魅く外観です。
不規則な多面体でありながら、直線的ですっきりとした印象を持ちます。
内部はスキップフロア設計となっておりメインホールを中心にいくつもの部屋が内装やコンセプトの異なる面白い空間となっています。
メインホールは均等な音響を保証する設計になっているため、どの席であっても値段が同じだそうです。
ポルト名建築③レロ・イ・イルマオン
レロ・イ・イルマオン(Livraria Lello)は世界一美しい本屋と呼ばれています。
ネオゴシック調の建物は普通の書店とは異なるほど美しい装飾やステンドグラスが豪華絢爛な本屋さんです。
中央の赤い階段は「天国への階段」と呼ばれアール・ヌーヴォーの複雑な形が危うくも唯一無二な雰囲気です。
ハリーポッターの作者J.K.ローリングが執筆中にポルトに住みレロ書店を訪れたために、ハリーポッターの世界観に影響を与えたと言われています。
入場には事前予約(8ユーロ)が必要ですが本を購入すると8ユーロの割引を受けることができます。
昼時はとにかく人が多くて混んでいるので朝早い時間がオススメです!
ポルト名建築④ドン・ルイス1世橋
ドン・ルイス1世橋(Ponte Luís I)はドナウ川に架かる道路と鉄道の併用橋です。
アーチ橋でありアーチ型の部材が鉛直に働く荷重をアーチ部材への圧縮力とすることで支持し、たわみが少なく上層でも揺れは全く感じませんでした。
エッフェル塔を設計したギュスターヴ・エッフェルの弟子テオフィロ・セイリグによって設計されているためエッフェル塔に似た構造だと言われています
2階建て構造になっていて上層にはメトロと歩行者、下層には車と歩行者が利用することができます。
高さ395mの上層は手すりなども簡易だったので、高所恐怖症の方は怖く感じるかもしれません、、!
ポルト名建築⑤ポルト大聖堂
ポルト大聖堂(Sé do Porto)はポルトで最も古い建物の一つで、回廊のアズレージョ(Azulejo)と呼ばれる装飾タイルが美しい大聖堂です。
ロマネスク様式で建てられましたが、増改築を重ねバロックやゴシック様式の混じる複合様式となりました。
回廊にあるアズレージョには聖母マリアの一生についてなどの装飾が施されています。
アズレージョとはイスラム文化の影響を受けたポルトガルの典型的な文化で白地に青やオレンジなどの鮮やかな色のついたタイルのこと。内装や外装に利用されます。
100段ほどの急な階段の先にある展望台からはドナウ川や市内を見渡せるポルトで一番の絶景スポットでした!
ポルト名建築⑥ボルサ宮殿
ボルサ宮殿(Palácio da Bolsa)は宮殿ではなく証券取引所として使用されていました。
新古典主義様式で建てられ外観は荘厳な雰囲気があります。
一方で内装は豪華でイスラム教っぽい模様が点在していました。
アルハンブラ宮殿を模倣した「アラブの間」は部屋全体が光り輝く圧巻の空間です。
壁や柱、天井の豪華な模様やステンドグラスなど見飽きることのない
ガイドツアーでのみ見学することができ自由に見回ることはできません。
英語、フランス語、ポルトガル語から選択することができ1時間おき程度に開催されていました。
ツアーは約40分で終了しました。写真タイムはないので各自でツアーを回りながら撮影します!
ポルト名建築⑦ サン・ベント駅
サン・ベント駅(São Bento)は1916年に開業したアズレージョが美しい駅です。
ポルトガルの独立などを描いた約2万枚のアズレージョに覆われるメインフロアは感動的な雰囲気です!
青と白のアズレージョだけでなく天井に近い位置には、黄色やオレンジなどのタイルも見ることができます。
修復中なのか面によってアズレージョの色が異なっているのが気になりました。
教会などとは一味違ったポップな雰囲気を楽しみたい方にはおすすめです!
ポルト名建築⑧アルマス聖堂
アルマス聖堂(Capela das Almas)はアズレージョが全面を覆う礼拝堂です。
外観にアズレージョが使われている建物としては最大級の大きさです。
商店街の途中にありますが、街中に浮くことなく溶け込むように佇んでいました。
内部にもアズレージョは使われています。
小規模ながら豪華で気品がある穏やかな場所でした。
誰がどこから写真を撮ってもいい感じに見える…最高のスポットです!
まとめ
今回はポルトで印象に残った名建築について紹介していました。
ポルトガル出身のシザが作った素朴な白い箱のような建物から、アズレージョをが見事に生かされた豪華な建物まで幅広い建築を楽しむことができました!